本文へスキップ

鍼専門家を育成する KACS

KACSの三本柱KACS'S THREE PILLARS

KACSの考え方

 本会は『経絡治療』の研究会であり、徹底的に『治癒力のある脉作り』を実践研究してきました。一般的に『経絡治療』は、要穴に浅く軽い鍼をして脉を整えるだけというイメージのある方が多いかもしれません。しかし、『治癒力のある脉作り』、それに伴い『真に治す』ということを考えると、それだけではどうしても限界があります。
 本治法において、脉を良い方向に大きく動かすためには、要穴の虚実をしっかり指先で捉えることや、目的とする深さまで力を抜きながら鍼を刺入するという、とても高度な補瀉手技が必要となってきます。浅く軽い鍼では、一時的に気を巡らすことはできても、『治癒力のある脉作り』はできません。
 また、慢性疾患においては、患部やそれに関連する部に深くきつい実所見が存在し、それが川底に堆積した土砂のように気・血・水の巡りを阻害しているケースが多くあります。その実所見への標治法を疎かにすると、いつまでもその存在が脉の改善を妨げてきます。逆に、的確な標治法を行えば、脉はさらに良い状態になり、なおかつ持続力が出てくるのです。
 そして、患者さんの状態によっては、良い脉を作っていくために、ある程度の治療回数が求められます。そのためには、患者対応や説明を通じて、継続治療に繋げていく必要性が出てきます。場合によっては、年単位の継続治療を重ねることで、ようやく脉が整い、治癒に導けるケースもあります。
 きつい痛みを緩和させることや、一時的に調子を良くすることだけが目的であれば、ここまでこだわりを持って取り組む必要はないのかもしれません。しかし、病苦を抱えている人を『真に治す』ことを思うと、これらを疎かにはできないのです。 本会はこの三つの点、本治法、標治法、ドクターモード(患者対応、説明)を学術の三本柱とし、それぞれにおいて、役員を中心として日々探求しながら発展してきました。
 またこれらの学術は、会員の方が学びやすいようにレジメなどにまとめ上げながら、より吸収してもらいやすい形で、講義や実技のカリキュラムを組んでおります。今後も、さらにより良い学術の追及を続けながら、後進育成にも力を入れていきたいと思っております。

漢方鍼灸臨床研究会

事務局 大樹鍼灸院 松田大樹
〒564-0051
吹田市豊津町12-24
TEL 080-3103-3811

スマートフォン版はこちら
ドクターモード 本治法 標治法